ライブカジノはオンラインカジノに用意されているゲームで、特定ゲームを指すのではなく、オンライン通信、つまりはリアルタイムで相手バンカーと勝負できるスタイルを指します。
従来のプログラムされたビデオゲームではなく、生身の人間を相手にしますので臨場感が魅力であることから、ライブカジノは増加傾向にある一方で、ライブカジノは違法なのではないかとの指摘もあるようです。

そこでライブカジノは違法なのか、法的見地から冷静に見てみるとしましょう。

ライブカジノが違法だとの声がある理由

ライブカジノは違法なのではないか。
このような声がある理由として、スマートライブ事件が挙げられます。
スマートライブ事件とは、スマートライブというオンラインカジノを楽しんでいた日本人プレイヤーが逮捕されてしまったのですが、その時に楽しんでいたのがライブカジノでした。

そのため、「ライブカジノは違法なのでは」と思っている人も多いようです。
しかし、結論から言えばスマートライブ事件だけでライブカジノ、さらにはオンラインカジノを違法だと断罪するのは、少々無理があります。

スマートライブ事件の真相

客観的な事実を羅列すると、スマートライブ事件で日本人プレイヤーが逮捕されたのは紛れもない事実です。
その理由として、スマートライブの胴元が日本国内にいたことから、「海外のサービス」ではなく、日本国内にて提供されているサービスであったことが大きいです。

この点はライブカジノというよりも、オンラインカジノの営業そのものの解釈に関わる部分ですが、基本的にオンラインカジノは海外のサービスではありますが、スマートライブに関しては、オンラインカジノ営業のライセンスこそ海外にて取得していたものの、実態は国内企業でした。

結果、日本の警察が逮捕に踏み切り、3名のプレイヤーが逮捕されました。
逮捕された3名は略式起訴を受け入れ、罰金を支払いました。

また、NetBanQ事件と呼ばれる事件でもプレイヤーが書類送検され略式起訴を受け入れましたが、残りの1名は弁護士を付け、徹底抗戦の構えを見せました。
結果、不起訴を勝ち取ったのです。
この結果からだけでは、ライブカジノが違法とも合法とも判断しにくいのですが、徹底抗戦した被告の弁護士が興味深い意見書を提出しています。

賭博行為を処罰するなら胴元も処罰すべき

日本では賭博行為は法律によって禁止されています。
プレイヤーが逮捕されたのも、国内の胴元だからこそ、「国内業者」として扱うと警察が判断したからこそなのでしょう。

しかし、ここで被告の弁護士が検察に意見書を出します。
その中に、「賭博行為の刑事責任は胴元にある」と。

つまり、利用者だけが逮捕されるのはおかしいと意見を出したのです。
賭博罪で逮捕するのであれば、いわゆる「主犯」は賭博を提供していた側、つまりこのケースで言えばスマートライブの経営陣が逮捕されなければおかしいとの主張でした。

賭博行為に於いて、客（プレイヤー）は付随的な責任なので、胴元が逮捕されていないのにプレイヤーだけ逮捕されるのはおかしい。
これが担当弁護士の主張でした。
実際スマートライブは海外でライセンスを取得していますし、そもそもライブカジノ、ひいてはオンラインカジノは海外では合法です。

日本人プレイヤーを逮捕したいのであれば、海外では合法の下で営業しているスマートライブの経営陣も逮捕すべき。
この主張が認められたからか、徹底抗戦を構えていたプレイヤーは不起訴となりました。

ライブカジノの違法性は低いと考えられる

逮捕したものの不起訴。
これは、警察としては大きな痛手となりました。
なぜなら、今後、同じ案件で逮捕したとしても不起訴になることが確定した瞬間でもあったからです。

もしもプレイヤーを法律違反として逮捕するのであれば、弁護士の主張にあるように、胴元まで逮捕しなければならないのです。
しかしオンラインカジノの運営は海外であり、かつ合法です。
この点を考えると、少なくとも今後、海外に拠点のある健全なオンラインカジノのライブカジノを楽しんでいて日本人が逮捕される可能性は低いと考えてよいでしょう。

つまり、ライブカジノは違法だとする声は、誤解だと分かるのではないでしょうか。
このような誤解を生んでいる背景にあるのは、ニュースのインパクトです。
スマートライブ事件の際、「オンラインカジノの逮捕者が出た」とは大々的に報道されたのですが、その後担当弁護士が意見書を出したこと、そして不起訴となったことはひっそりと報道された程度なので、多くの人が誤解しているのも無理のない話ではあります。

ライブカジノを思う存分楽しもう

ライブカジノは違法。
これは誤解であることが分かっていただけたのではないでしょうか。
逮捕されたことばかりがニュースとなり、その後不起訴となったこと、逮捕されるのであれば胴元も一緒に逮捕されなければおかしいとの弁護士の主張まで詳しく報道されていないので、誤解されているのも致し方ありません。

しかしライブカジノは、これまでのオンラインカジノ同様、海外に拠点を起き、健全に運営している業者のものであれば安心して楽しめると考えてよいでしょう。